今回は裏千家業躰部水谷方に8年在籍され、今は東越会を主宰の岡本宗伊( @touetsukai_cyanoyu )先生を席主にお迎えして皆様に楽しんでいただきました。 11月19日が裏千家では宗旦忌にあたることから本席軸には、有名な『懈怠比丘不期明日』の大横物。今回の三五夜の開炉のお席を持つにあたって、清巌和尚が開かれ岡本家の菩提寺でもあるお寺の和尚様の御染筆で軸に仕立てたばかりの大切な物をかけていただきました。美しいお点前中にはお茶にまつわる含蓄のあるお話しが聞くことができ、お越しの皆様は大変喜んでいらっしゃいました。
このお話しを依頼させていただいたのは約半年前の事で、まだまだ先だなと思っていたのですが、あっという間にその日を迎えて、そして無事三日間が過ぎました。 あっという間に来ていてそして去っていく時の流れの早さを感じます。軸箱に岡本先生手づから「今日今日といいてその日を暮らしぬる 明日のいのちはとにもかくにも」と記しているように、軸の言葉と合わせて、今日一日・一時一瞬を大切に、開炉という特別な茶会の華やぎの中にもその言葉が身に染みる茶会でした。まさに邂逅は瞬時に去るもの、何気ない出来事を全身全霊をもって感じる大切さを知りました。
このお席を快く受けていただきました岡本宗伊先生並びに東越会社中でお手伝いいただきました皆様、そしてまた今回お越しいただきました皆様に改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。
三五夜店主 黒田久義深謝