昨晩(2月27日)、打ち合わせと現地確認のために三五夜にお越しになった瀬戸の陶芸家、長江惣吉先生をお迎えして、私のお茶の先生でもある表千家教授、堂後茶道教室の堂後先生にご協力いただいて、夜咄の茶事でおもてなしをいたしました。茶事は茶の湯の中で最も重要な、また茶人にとっても茶事をやるってことはそれだけの経験と心構えがないといけないものだということで、先生および一緒にお手伝いいただいた同じ社中のAさんと3人で数日前から、器の運び込み、食材の選定から事細かく準備していました。
そして当日長江先生は17時の来訪でしたが、準備も滞りなく済ましてお迎えすることができました。堂後先生とAさんは今回はお台所を取り仕切っていただき、私は三五夜の亭主として、主客としてお迎えする長江先生の御相伴役として座らせていただきました。
打ち合わせは順調にすすみ、ご用意させていただきました茶事の形式を踏まえたもてなしにも満足していただきました。先生も気さくでとてもお酒がお好きで、途中からはお台所を受け持っていただいた堂後先生とAさんにも同席して終始和やかに懐石・主菓子・濃茶・薄茶と進行し、長江先生もご機嫌で三五夜を後にして下さいました。
茶事で執り行われた料理の細目は、堂後茶道教室の堂後先生のブログにも詳細に記していただいております。ぜひそちらもご覧になってください。
今日お招きした瀬戸の長江惣吉先生は5月12日(日)の三五夜のイベントでは講演をして頂く予定なのですが、今回の奈良入りの主目的は4月から奈良国立博物館で開催される「国宝の殿堂」-藤田美術館展-の曜変天目に関しての収録があるからだそうです。長江先生は現在国内で曜変天目を作ることができる数少ない作家さんであります。5月の講演ではその曜変天目について語って頂く予定になっております。
茶事をすると、茶の湯の世界の全体が見えてくるとは言いますが、私はお客様として相伴席に座ってお客様とご一緒に、懐石からお菓子お茶と一連の流れを改めて体験できました。稽古ではなかなかできない本格的な茶事を体験できて、外でご招待を受ける時の強みにもなりました。
そして、長江先生からは本日の茶事でのもてなしの御礼ということで、晴らしい輝きの茶箱に仕込めるような小型の天目茶碗をいただきました。現在、中国では天目茶碗が大人気だそうですが、長江先生はこの手の輝きを出す天目は難なく再現出来る技術をお持ちなのだとか。大変嬉しい、予想だにしなかったプレゼントに驚きました。(トップ画面の写真の茶碗です)
5月12日(日)のイベントも大変興味深い面白いものになりそうです。の詳細については改めて告知させていただきます。