三五夜

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師走の月釜『奈良の師走に想いを込め』無事終了しました


  先日12月8日(日)、今年最後の月釜が無事終了しました。これで、今年の1月の初釜以来、毎月茶会(月釜)をはじめて12回通しでできたことになります。

 当日の趣向は、9月は聞香茶会、11月は炉開きでお祝いムードも華やかにいきましたので、12月は師走の慌ただしさの中にひと時の閑を感じて頂けるようなしっとりとしたお席にしたいとの思いもあり、また師走の奈良といえば春日若宮おん祭りが催されるので、おん祭りもテーマの一つに奈良らしい茶会の設えとしました。

 待合の掛物(額装)ですが、明治時代に活躍した四条派の画家野村文挙(1854~1911)の能『松風』の版画としました。この文挙の能の木版画はこの他にも何枚か手にいれましたので、その時に応じて用いることが出来ればと思います。もちろんご覧になりたい方は、お申しつけください。(『胡蝶』・『道成寺』・『融』などがございます。)

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 能はおん祭りで奉納される大和猿楽が発祥とされます。床飾りの置物には奈良一刀彫の銘品『蘭陵王』。お旅所の前で舞われる舞楽の両側にドンと据えられる
鼉太鼓(だだいこ)を模った春日大社のお土産の土鈴。先々代の赤膚焼尾西楽斎の春日燈籠の焼物を一対添えて、おん祭りの雰囲気を醸し出すようにしました。

 待合の『松風』の図に合わせるように、本席の設えも能『松風』に関連させるような道具立て。こちらは会記をみて頂けるとよくわかしますが、分かりやすいところでは、主菓子を泉州岸和田の塩五さんの「村雨」にしました。これは松風の物語の主人公が、「松風」と「村雨」という塩汲みの姉妹が都から配流され須磨の浜にたどり着いた在原行平を恋い慕う物語であるからです。

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 濃茶の主茶碗は楽家12代弘入即中斎の書付で銘「神矢」。赤楽に白い釉で松の絵は入り、砂浜と波のヘラ目のあるお茶碗です。これは、銘「神矢」が邪気を祓う矢という事でおん祭りに掛け、松に砂浜は能「松風」の舞台となった須磨の浜辺を思い起こすに相応しいものとして用いました。

 その他にも、真塗手桶水指は松風・村雨の姉妹が須磨の浜辺で塩汲みをしていることから、野村文挙の版画にも塩汲み車の図がありますが、それになぞらえました。茶入れの仕覆には踊り桐に唐草、踊るというか舞うというべきですが、行平の形見を松風が懐かしむクセの場面、その形見を着た松風が松の立ち木を行平と思う場面を経て、「中の舞」「破の舞」へ至ります。次第に感情が高ぶり、恋慕がすっかりあらわになり、極まっていく様は能のなかでも一番躍動的な部分です。その様子を、釜の蓋を開けた時の湯気の立ち上がりでも表現したのは、さすがに気付いた人は少なかったかもしれませんが良い演出ではなかったかと思います。また、香合は天平古材に猿楽を思わせる猿が烏帽子を付けた木彫の香合、敷布は古裂の袈裟に麒麟と鳳凰の金襴をあしらい松風・村雨の姉妹を表した、ひめゆりさん自作の敷物でした。

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 また、掛け花の白玉椿の蕾を二輪生けてました、普段茶花は椿なら蕾一輪の事が多いのですが、「何故に」と聞くと、松風・村雨の姉妹を表しているのだとか!心憎い演出でした。

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 さて、本席に入る前に三五夜ではお馴染みとなりつつある香煎席ですが、今回は潮吹き昆布を松葉に型どった香煎としました。これも能『松風』を発想を得た香煎ですが、奈良随一をいわれる「森井商店」の潮吹き昆布を用いました。この森井商店の潮吹き昆布は、その昔昭和天皇の奈良行幸で奈良ホテルにご逗留の折に出されたもので、あまりの美味しさに天皇陛下は「お代わり」を所望されたというエピソードを持っています。

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 お干菓子は、いつもの趣きと異なり塩饅頭を沈金の塗の高坏に盛りました。お好きなだけお取り上げ下さい、薄茶は所望されるままに何杯でもお出ししますからということで、薄茶席はお菓子とお茶で会話も弾みました。

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 今回の月釜は師走の奈良をおん祭りを感じさせるしっとりとした趣向でと、お道具もあまり派手派手しくなくいものとしました(もともと目を見張るような銘品のお道具などありませんがw)。ただ、毎月の月釜は来年も引き続き行っていきたいと思います。奈良でようやく月釜をやっている隠れ家サロンがあるよと、アンテナの高く張っている方には、知れ渡るようになってきた「三五夜」どうぞこれからもよろしくお願いいたします。

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