先日来より進めていました三五夜の厨房の方ですが、途中経過の報告が出来ずにいましたが、無事飲食店営業許可の方も取得でき工事もほぼ完了しました。先日5月22日に、私の茶の湯の師匠でもある表千家教授の堂後宗邑先生の堂後茶道教室の社中さんを対象にしたお稽古茶事で厨房の使い初めをしました。
当日は、出張料理人で堂後茶道教室の社中でもある西田健吾さんが料理方として厨房にはいって下さいました、亭主側の稽古で2名、お客側の稽古で5名、カメラマンおよび水屋の助手として先生の信頼厚いAさんは入って、風炉正午の茶事のお稽古が始まりました。
本日は厨房の使い初めという目出度さもあって堂後先生の特別の計らいで「軸飾り」の茶事となりました。飾り物(壺飾り・軸飾り・茶入れ飾り・茶杓飾り・茶碗飾り)は、茶事において初座で行われ、なにか由緒のある品を、亭主が床の間に飾り置き、客に披露する一連の作法ですが、表千家では「入門」→「習事」に続き「飾り物五箇条」のうちの一つとなります。
本日用いた御軸も、堂後先生の所蔵する江戸時代の伏見宮貞清親王の短冊で歌銘は「時鳥」と大変貴重な御軸でした。
亭主が披露のあと正客からの「お巻あげを」との声がかかりましたので、ここは定石通り軸を蒔き上げます。
表千家教授で数江瓢鮎子先生の孫弟子にもあたる堂後先生( @kibunegiku1008 )のご指導のもと、省略なしの正式な作法のお稽古を行いました。鳳凰風炉で、炭点前も後炭、煙草盆の火入れに火を入れて一つずつ丁寧なご指導をしてくださいました。 参加された社中の皆さんも日頃のお茶のお稽古とは違う緊張感を持ちながら真剣そのものでした。
日頃のお茶のお稽古ではお点前が中心となりますが、お茶事となると間合い、亭主と客の掛け合い、時間配分と共に、臨機応変さが重要になります。 また、この茶事を行うまでにどれだけの下準備が必要で、火加減、湯加減、料理加減などの時間配分がなされているのかを実地で知る事になります。堂後先生が常々、お稽古時に「茶をする人はどんな事があっても約束の刻限に遅れずにお席に入るように」と常々おっしゃいますが、社中の皆さんもそれがどんなに大切か茶事を経験されると知る様です。料理人のNさんも真剣そのものでした。
さて今日の動画は水屋助手兼カメラマンとして入ってくださいましたAさんが撮った写真を編集してくださいました。とても素敵な映像です。ぜひご覧になってください。
ご参加の堂後茶道教室の皆様、ご指導いただきました堂後先生、本日はお疲れ様でした。またお稽古茶事でお使いください。