もう先月になってしまいましたが、5月29日(日)と30日(月)の2日間にわたって開催しました三五夜の皐月の月釜「茶房お披露目の茶会」無事に終了しました。
今回は茶房のオープニング記念会として、親友の紅茶愛好者でインスタグラムでも京都の素敵な紅茶店を案内する松村昌也( @cha_danshi )さんに素敵な紅茶会を開催してもらいました。
茶室で濃茶を召し上がってもらった後(そのお濃茶席でもあっと驚くお菓子が!こちらは後日)、茶房のに舞良戸夫婦の入り口の障子を開けたら素敵なスーツ姿のイケメンが!「ようこそ紅茶席へ」とお迎えくださいました。松村さんは元マリアージュフレールの京都の店長まで務めた紅茶好き。ダージリン紅茶の美味しさから紅茶好きになったそうです。今回もマリアージュフレールで今年のダージリンファーストフラッシュ(紅茶の新茶)の貴重な二種類を飲み比べてもらいました。
ダージリンファーストフラッシュの特徴と農園による味わいの違いを比べてもらいながら、紅茶に合うお菓子として和菓子を提案しました。意外とあんこと紅茶の相性が良いのは参加された皆さんも驚きの納得、続いて二杯目ではフルーツとの相性を感じてもらうためにさくらんぼと飲み合わせてもらいました。皆さん茶葉の説明から淹れるところも集中しながら、紅茶を注ぐ時はマリアージュフレール風にサーブしてもらい和んでいました。その時間帯に合うBGMもチョイスするこだわり様に、皆さん素敵なティータイムを過ごしていただきました。
今回の月釜は薄茶席の代わりに紅茶会を催しましたが、それでは濃茶席は何ともなかったのかというとそうではありません。お菓子をバスクチーズケーキにしました!
作ってくれたのは同じ堂後茶道教室に通う方で、お料理教室やパン教室を以前されていた「パンとお菓子moriya」( @yawn112 )さん。今回は紅茶なので紅茶に合うお菓子の相談のところが、話しが発展して、moriyaさんのレシピから濃茶に合うようにバスクチーズケーキを試行錯誤して考案してくださいました。 その味わいは当日月釜に参加された方にも好評でした。どこをどうしたのかは、またお菓子教室を再開された時にお話しいただきましょう。とにかく洋菓子でも濃茶に合うお菓子が出来上がりました。
それに加えて、今回紅茶会をしてくださいました松村さんからは、「ダージリンファーストフラッシュには意外に餡子が合いますよ」との、お話しがあり紅茶席では上生菓子を出す事に。 奈良の和菓子屋さん、萬林堂( @wagashi_manrindo )さんに、繊細な紅茶に合うように甘みをグッと抑えた夏向きの爽やかなお菓子を作っていただきました。こちらもお客様には大変好評でした。最近の健康ブームもあってか甘さを気にされる方々も多いようです。菓銘は「紫陽花」として薄いピンク色に光が透き通るように錦玉をかけたものにしましたが、2杯目の紅茶に合わせた日本のさくらんぼとの色合いもマッチしておりました。
本席床は東条光顕画讃の与謝野晶子「みだれ髪」から一句、天平美人風の女性に「その子二十歳 櫛に流るる黒髪の 奢りの春の 美しきかな」を万葉仮名で表したもの。5月29日が晶子の命日の「白桜忌」にあたる事を茶会前日に知ったため、急遽取り替え、主茶碗も堺にちなんだ楽焼としました。 花は奈良の東の山あいにいらっしゃる方が持ち寄ってくださいましたササユリにユキノシタをあしらって、乾漆の掛け花入に。ササユリはまだ蕾硬しでしたがユキノシタの花は終わり近く、今のちょうど梅雨一歩手前のような季節の合間の花となりました。
記念すべき茶房のお披露目会を華やかに彩ってくださいました 紅茶男子の松村昌也さん。お濃茶の合うチーズケーキを何度も試行錯誤の上作っていただきました「パンとお菓子moriya」さん、今回はありがとうございました。第二回はリクエストの多かった単独での紅茶イベント開催もしたいと思います。