4月5月の三五夜の月釜は2か月分まとめての特別茶会ということで、私の茶の湯の師匠の表千家教授の堂後宗邑先生
( @kibunegiku1008 ) に釜をかけていただきました。会期が4月29日~5月1日までの3日間でしたが、先取りの初風炉の設えでいきましょうとの事でしたので、土風炉に鱗灰という表千家らしい風炉の茶会となりました。
会記に関しては、7月の茶道雑誌に掲載の予定ですので、こちらの投稿では、待合の事について若干お話しさせていただきます。
そもそも、初風炉の時期に堂後先生にお茶会をお願いしたいなと考えていたところ、会期はやはりお客様の来やすいGWがよいとおもいましたので、それなら設えは端午の節供でと考えていました。端午の節句となると日本では古くから武士は尚武の祈りを込めて武者飾り行っておりましたので、三五夜でも武者飾りをしたいと思っておりました。
折よく鳥取藩荒木又右衛門家伝来の甲冑をいつか三五夜で飾りたいなと思っておりましたので、お知合いに打診してみたところご協力していただけることになりました。 また甲冑に合わせて装花を施してくださったのは、三五夜のいけばな教室教室も主宰している生駒敦 ( @hyoyo_ikoma )さんです。
荒木又右衛門、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、伊賀上野郊外の鍵屋の辻の決闘(日本三大仇討ちの一つ)、①曽我兄弟、②赤穂浪士、③鍵屋の辻の決闘の、荒木又右衛門を家祖とします。
荒木又右衛門は江戸初期伊賀の生まれで、壮年時代には、柳生新陰流を極め剣の達人として大和郡山城主松平忠明の剣術指南役でもありました。 後に仇討ちの助太刀をして、鳥取藩池田家に召し抱えられます。その子孫は代々「又右衛門」を名乗りました。 又右衛門の甲冑に因み、待合の床には、因州池田慶徳公の書を(水戸徳川家の出身で徳川慶喜の異母弟)。ご協力いただきましたZ様ありがとうございました。
また、お点前や水屋でお手伝いいただきました、堂後茶道教室の社中の皆様ありがとうございました。 そして何よりも、GWのご予定の多い中、お茶会にご参席いただきました皆様、本当にありがとうございました。会期の初日にはミーモ式数寄屋袋で昨年三五夜でも展示即売会をして下さいました meemo ( @emikitoemi ) さんもお手伝ってくれました。ミーモ式数寄屋袋は、茶道をしているmeemo さんが、従来の数寄屋袋に様々な便利な工夫を凝らして開発したオリジナル数寄屋袋です。基本オーダーで注文を受け付けています。なので寸法なども変更を承っているようです。流派によっては、扇子の大きさや帛紗の違いなどもあるようなので、それらも活かしての自分だけの数寄屋袋が注文できます。
会の中日には、三五夜では恒例の白州正子茶会を開いて下さいます、名古屋の陶芸家で古美術収集家の古橋尚先生もお越し下さいました。古橋先生の白州正子茶会は今年も11月25日(土)~27日(月)に開催予定です。今年は、「織部・桃山陶」と白洲正子をテーマに面白い趣向をお考えのようです。また、昨年好評でした古橋先生の新作の茶碗・茶器・器などの作陶展示即売会も予定しております。
三五夜もコロナ禍を無事乗り越えて5年目を迎えつつあります。来年は、堂後先生のお茶歴50周年にもあたります。合同で皆さんに感謝の意を表する事ができたらと思います。それにしても、兜や鎧があると男子は老いも若きもワクワクするのは男の子ですねw