先日の12日、11月の趣向茶会も終わりホッと一息というところで、前々から行きたいと思っていた奈良県南部十津川村にある玉置神社と熊野本宮大社に行ってまいりました。12日は今上陛下が大嘗祭を斎行にあたり全国の神社が特別の大祓を行う日でもあり絶好の機会でもありました。いつも三五夜の茶会で大活躍してくれている有本宗星さんと我々の茶の湯の師匠でもある、堂後茶道教室の堂後宗邑先生にもご一緒いただいきました。
朝の集合場所は有本さんの住んでいる桜井です。先生と私はまずJR万葉まほろば線に乗って桜井駅まで。そこで有本さんの車に乗せてもらって一路十津川まで。いく道中も含めて十津川郷は紅葉の真っ盛りでした。
前々から行きたいた思っていた奈良県最南端、和歌山県境に接する山中にある玉置神社を目指しています。天気は快晴、気候もちょうど良い絶好の日和でした。
ここは、呼ばれないと行けないとも言われる聖地、奈良県南部の深山に分け入って途中の美しい紅葉も楽しみながら、 正午過ぎ無事到着しました。
玉置山の山頂からは紀伊半島の山々の絶景が広がる雄大な景色に感動しました。ちょうど正午過ぎに到着しましたが、太陽は明るく青空に木々の紅葉が陽に当たって素晴らしく錦絵を織り成していました。太古の人々はここに神が宿ると感じたのもうなづけます。
参道は紅葉の真っ盛り、晴天に恵まれ青空の下美しい照葉の織り成す光景はまさに錦秋の秋。いや~自然って何と素晴らしいのか!
自然への畏敬の念に感動しながら歩いて、程なくして本殿に到着しました。
ここは神武東征の折に十種神宝(とくさのかんだから)を捧げたといわれ、それ以降皇族方の身の安全を祈願することになったので、ちょうど即位礼も終わり、いよいよ14日深夜から15日未明にかけては大嘗祭も斎行される事から、恐れながら今上天皇が大嘗祭を無事終えられる事および皇室の弥栄も祈念申し上げました。
この時期に玉置神社様に無事お参りできた事は何より有難い事でした。
本殿にお詣りさせていただきた後は、さらに奥にある玉石社に。ここに先ほどの十種神宝を地中に収めたところだといわれています。また、霊石三ツ石には「悪魔祓い」の威力があるといわれ、昔は皇族方の守護をしていたといわれています。
無事玉置神社にお詣りさせていただいた後、有本さんにはご苦労だとは思いましたが、玉置神社から少し足を延ばしてもらい県境を越えて、熊野本宮大社まで。
こちらもどうしても見たかった大斎原(旧社殿地)にまずは行きました。明治の大水害で社殿が現在地に移転するまではここが熊野の中心部、中洲に作られた殿地は絵図で見ると、心臓のような子宮のような形をしており、古来より「死と再生」を司る神々を祀るのに相応しい雰囲気を感じました。深い山間いにここだけ平野が広がり、川の流れも緩やか幅の広い河原には白い石。昔はこの殿地に入るのに橋はなく人々は履物を脱ぎ裸足で渡ったのだとか、足を清める事にもなったようですが、やはり彼岸のイメージも重なります。
明治の大水害まではこのような姿だったようです。
今の社殿は、近くの小高い丘の上にあります。
中世には天皇・院・女院など皇室の崇敬篤く盛んに熊野詣を繰り返しました。江戸期にも「蟻の熊野詣で」ともいわれる庶民の間でも、伊勢詣りと熊野詣ではセットとされ、どちらか一方では片詣りともいわれるほどでした。
天皇家とも同じ十六花弁の菊の御紋を使用しているのをみても、その格の高さはうかがえます。
伊勢神宮には度々お参りさせていただいておりましたが、今回念願のかなって熊野にもお参りする事が出来ました。ありがとうございます。
そいて今まさに皇居東御苑では、両陛下が大嘗祭を行っている。この歴史的瞬間に立ち会っていると思うと感慨ひとしおです。どうか皇室の幾久しい弥栄を日本国の平和と繁栄を我々も心より願うばかりです。
その大嘗祭を終えて真の天皇となられたことを慶祝して、11月24日(日)には、三五夜にて雅楽演奏付きの特別煎茶会を執り行います。雅楽の楽人さん3人にっ即位慶祝に因んだ曲を演奏してもらい、その後はこの日のために宇治の銘茶舗丸久小山園の全国品評会受賞の玉露「久誉」を皆様に召し上がっていただきます。
雅楽を身近に聴ける滅多にない機会ですので、ぜひご参加下さい。詳細は、以前のブログに書いてありますので、皆さまご期下さい。
イベント詳細は下記のリンク先まで、